
ベンチレータはその器械の特性から、性能が向上すると操作性や構造まで複雑になることがありますが、医療現場では簡便で直感的に操作できること(Simple)が必要です。また、安全性の確保(Safe)と、より患者に同調した換気を提供するための人工呼吸器本来の高い機能性(Smart)も求められます。Puritan Bennett 980 シリーズはこれらのニーズを形にしました。



Triple Backup System
従来の人工呼吸器は、吸気弁や呼気弁に重篤な問題が発生した場合はその機能を維持できず、安全弁が機能しアラームを鳴らすことで安全を確保していました。Puritan Bennett 980は、酸素濃度を調整する混合弁(エアと酸素)と送気を制御する吸気弁、呼気を制御する呼気弁を備え、いずれかに障害が発生した際も、バックアップシステムにより換気を続けます。

吸気
1. エアまたは酸素用の混合弁に異常が発生した場合、異常がある混合弁をバイパスし、吸気弁を稼動させ続けることで換気を継続します。

2. 吸気弁に異常が発生した場合、代わりにバックアップ換気用弁を用いることで換気を継続します。

呼気
3. 呼気弁の制御に異常が発生した場合、バックアップシステム用のアナログ回路で呼気弁を制御し、換気を継続します。

状態表示画面
メインディスプレイに問題が発生しても、本体に搭載された第2の画面「状態表示画面」で器械の状態を確認できます。
安全性を高めたスタンバイモード
患者に再び接続された時、 ベンチレータは患者との接続を自動検知し換気を再開する、 安全性を高めたスタンバイ機能を備えています。

患者との同調性を高める機能
Proportional Assist Ventilation Plus (PAV+)は患者と人工呼吸器の同調性を追及し、患者の自発呼吸を効果的にサポートします。また、患者の呼吸仕事量を表示する「WOBバー」で視覚的に呼吸状態を判断することで、換気戦略に役立てていただけます。
自動リーク補正機能であるLeak Syncはリークによるオートトリガ、非同調性の発生を軽減します。
Leak SyncとVolume Ventilator Plus (VV+)を併用することで、リークがある状態でも換気量を保証しながら、呼吸管理ができます。

Puritan Bennett 980の新生児用機種は、新生児、極低出生体重児への安全な呼吸管理をコンセプトに開発されました。NeoMode™ 2.0を搭載することで、体重0.3-7kgの患児にも対応可能になります。
極低出生体重児への安全な換気とは、少ない換気量を設定できるだけでは十分とはいえません。カフなしチューブやプロングでの換気に伴うリーク下での換気サポート、最近ではプレッシャーコントロールに加え、リーク下での換気サポートやそのモニタリングの精度も重要になってきます。 Puritan Bennett 980は精度の高いモニタリングと先進的なブレスデリバリーテクノロジーで、新生児領域での呼吸管理に貢献します。
Puritan Bennett 980は、PROX(口元)フローシステムを新たに搭載しました。患児の状態、換気量をより正確にモニタリングします。PROXフローセンサは死腔量が1mL未満と小さく、重量も6.6gと軽量で、ベンチレータを止めることなく交換できます。





